水切りかご考

自分で設計したキッチンを使いはじめて8年になります。
機器類、シンク、カウンター、収納部など、少々の「こうすればよかったな~」はあるものの、概ね使い勝手よくいい付合いをしています。

これまで、引出しの内容物入れ替えや、新たに加わった家電品や調理器具の置き場確保など、小さな模様替えを繰り返して今に至っています。
食器洗いスポンジをいろいろ試してみたり、あまり使わない鍋に見切りを付けたり、なんていうのもあり、調理そのもの以外に、キッチンを自分流にカスタマイズしていくのも楽しいキッチンライフの一つです。

さて近頃気になっていたのが、シンク横の水切りかご。
食器洗いは洗浄機をメインにしているのですが、機械に入れられない材質のものや、使ったら洗ってしまわないと邪魔な調理道具、少量の食器などはやはり手洗いする必要があります。そのためにステンレス製の水切りかごを置いていたのですが、いつも何か食器が載ったままで雑然としているのが残念な感じでした。
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そしてこのステンレスかご、汚れにくいと評判のクロス部分の少ない製品を選んだのですが、、、やはり水垢は付くのです。e0264942_12401324.jpg



























メーカーのサイトをみると、毎日のお手入れが大切とのことで、一日に一度清潔な布巾で全体を拭きましょう。特に下側は水垢が付きやすいので念入りに、とのこと。
これをやってこなかったので、水垢は布巾で拭いた程度では取れなくなっていました(トホホ)。
水を受け流すプレートも、放っておくとぬめりが出てくるので、洗い流さなくてはならないのですが、大きいので水は飛び跳ねるし、ガチャガチャ大げさな音を立てるしで、ついつい放置してしまうのです。

そして、この汚れたかごに洗った食器を置くのもどうなんだ?!との思いも湧いてきて、水切りかごを置かないことにチャレンジすることにしました。

食器は洗ったらすぐに拭く、と決意しました。
洗ったら布巾に食器を並べ、続けて拭いて仕舞うを流れで行う。
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習慣づいてしまえばそう苦ではなく、いつもシンク横はすっきり何もなく。

のはずだったのですが、家族には不評でした。
「コップを洗うたびに布巾を用意するのは面倒」
「しばらく水を切ってから片づける方が合理的」
「食器の量が多いときに平置きすると崩れる」
などなど。

話し合いの結果、私一人が使うキッチンではないので皆の意見を入れ、水切りかごは復活することとなりました。

ただし前の経験を生かし、ステンレス製は選ばないことに。
ステンレス自体の質感は好きですが、水切りかごの場合清潔に保つのには手がかかり、ズボラな私には不向きです。

もう一点、サイズの大きなものもNGです。
洗った食器を溜めすぎてしまう、カゴを洗うのに取り回しが大変、しまえない、が理由です。

基本的には耐久性がないので樹脂製品はあまり好まないのですが、今回はプラスチック製にすることに。
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底面がネット状や穴あき状ではなく、リブになっている形状の製品です。
水を下に落としトレーで受けるという発想でなく、食器から垂れた水は傾斜する底面で受けてシンクへどんどん流してしまう、といったつくりです。
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リブにより食器は縦置きでき、何より、汚れの付きやすい「小口」が少なく、面で出来ているので洗い易いのが魅力です。
前のカゴの半分の大きさなので、調理時の作業面が増えたのも利点でした。

普段はこのように立てて隅に寄せておき、誰かが使う際にセットするのも手軽です。
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今のところ家族の評判も上々で、当面この方法で行ってみようと思います。

水切りかごに限らず、気になっていることがあればちゃんと考えて見直してみる。
その積み重ねで「使って楽し、見ても楽し」の我が家のキッチンに近づいていくことでしょう。

勝見紀子/一級建築士







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# by jogikai | 2017-09-16 14:37 | 出す・しまう | Trackback | Comments(0)  

軒の出

8月も残りわずか。
学生さん達も、夏休みも終わりですね。
梅雨明けからも、雨の日が続いて快晴だったという日が少なかったように思います。

22歳の老猫と72歳の母が居ますので、今年の夏は、外気温と湿度が高い時はエアコンをつけるようにしました。
我が家は、南東にリビングが向いて居ますので、朝は比較的早い時間帯から室内が明るくなります。
リビングの一部で西にも向いている部分は軒の出があります。深い軒は、陽射し避けになって居ます。

この週末に、
住宅遺産トラスト「中山邸(1983/宮脇檀)最後の見学会に行ってきました。
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ここでも、軒の果たす役割が大切なことを実感しました。
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軒【庇】の出があれば、雨が直接壁などに当たったり、開口部から雨が進入するのを防いだり出来ます。
壁が雨だれ等を防ぐことができれば、材料も長持ちしますね。

軒を伸ばすことが難しい敷地事情もあるかと思いますが、内部は多少、コンパクトになっても軒を出せるくらいに敷地境界線からの距離を取った方が、風通しも良く、外壁なども傷み難くなりますので、家も長持ちするでしょうね。

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最近、軒下が食事スペースになって居たりするカフェやレストランの写真を集めたりして居ます。軒が深ければ、シトシト降る雨の日も利用出来ますし、雨が落ちる様子も情緒があります。

窓から、どんな眺めが素晴らしいかは、人それぞれかと思いますが、軒先から、雨の雫が草花に滴り落ちる様子が私は好きです。

小林輝子/一級建築士


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# by jogikai | 2017-08-27 18:12 | 暖かく・涼しく | Trackback | Comments(0)  

リノベ―ションで優しく

お隣で解体が始まりました。

軽量鉄骨の2階建てです。

ショベルカーでの解体は、隣地まで揺れます。地震のようです。

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振動に不安を感じていたら、今春完成した保育所を思い出しました。

隣と同じ軽量鉄骨2階建てですが、壊さず、用途変更とリノベーションで保育所を造りました。

元は、老人ホームの陶芸教室でした。

老人ホーム2棟、保育園1棟が建つ敷地2700坪の一角に在ります。


外観や玄関戸・窓には手を付けず、アプローチだけを杉の無垢材で、保育所として必要な機能を加えました。

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 ←古い万年塀は壊さず、

 

 ↓杉板の塀を手前に新設。

  (奥正面は老人ホーム)



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内部は、もちろん間仕切壁は撤去しましたが、床組や壁下地は再利用です。

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これは、乳幼児12名の小さな事業者内保育園です(地域住民も申し込めます)

新築の保育園は、土地・資金の確保や工期、住民の理解など、完成までハードルが高いですが、このような既存建物を利用した小さな保育所なら、騒音・振動や廃棄物量の面で環境に優しく、短期間で造れます。

リノベでの小さな保育所つくりは、首都圏の保育園不足の解消の一助となるのではないでしょうか。

加部千賀子/一級建築士


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# by jogikai | 2017-08-15 20:33 | まちづくり(地域育て人育て) | Trackback | Comments(0)