風の道
2012年 07月 20日
「今年の夏はエアコンいらずなんですよ!」とは、昨夏の今頃、以前リフォームした建て主さんから届いたメールのタイトルです。
3年ほど前に暮らしの見直しに加えて、最小限の省エネ改修と耐震改修をしました。
温度ロガーもお渡しして温熱環境を計測してもいただいていたのですが、「夏はやっぱりエアコンつけたら気持ちいいのでつけちゃっているのですよ~」と言われていたのです。
けれど。。ここからが感激!
「昨年(一昨年)は、昼間は暑い熱を部屋に入れないようにと窓を開けずにエアコンをつけていましたが、今年(昨年)は風の通り道をつくりエアコンなしで生活したという方の方法をテレビで見て(NHKの宿谷先生出演の番組でした。マンションでも窓に遮光ネットを付け、風の道を確保できるよう窓や扉を開け、扇風機を利用して風の道を誘導するように置けば、実際にかなり風が流れ、涼しく感じることができることを実演されていました。)、まねてみたら、本当にエアコンをつけなくても昼間でも過ごせてます。
北側の窓と階段の窓を開けて風の道をつくっているだけです。やっと射熱塗料を塗ったりの効果を味わっています」
とのこと。。
さて、私たちが熱的に不快かどうか感じる要素は、以下の6つ。
1.代謝熱
2.着衣の量
(以上は人体側)
3.放射温度(周壁平均温度) ↑この影響が一番大きい
4.空気温度
5.空気湿度
6.気流速 ↑この影響が二番目に大きい
(以上は環境側)
ですから、夏は日射遮蔽+風の道の確保 は必須。
風の道も平面的(平面の場合はできれば対角線上に配置)だけでなく、立体的(天窓や高窓、階段など)につくります。
オーニング窓やヨロイ雨戸などで、就寝時不在時でも多少は開放して置けるようにするのがおすすめです。
また、夜間もしっかり通風し、冷たい空気を貯めておけるところ(土間コンクリートなど)を家の中につくっておけば、次の日の午前中くらいは涼しく暮らせます。
ちなみに築27年の我が家では、6月になると、小屋裏の換気扇のスイッチをオンにして常時排熱。
そして、昼間も夜間も書斎と寝室の南側のテラス窓をヨロイ雨戸で全開にします。
いよいよの真夏日対策は、寝室の入り口ドア付近に扇風機を置いて、風の道を2階の高窓やジャロシー窓に向けてつくっています。
寝室の南側の窓前の半分は、実のなる木と雑草のお陰で万年緑のカーテン効果です。但し冬は日差しが減って寒い(笑)ですが。。
木村真理子
by jogikai | 2012-07-20 18:15 | 暖かく・涼しく | Trackback | Comments(0)