ご近所散歩-内と外の境界
2013年 10月 02日
オリンピック誘致や消費税増税やら、にぎやか世相とは別に、秋は静かに確実にやってきました。
我が家の玄関先にも、桔梗。小さな秋です。

狭い庭の片隅に、6月に植えた金柑のチッコイ実が1つ。中央の黄色い丸です。
愛犬のポンタが亡くなり、この樹の下に眠っています。
記念樹に、かわいくて実が生るものをということで、金柑を選びました。
ポンタが復活したような気がします。

* * * * *
秋晴れのさわやかな朝、散歩を兼ねて買い物に。
ご近所の玄関先にコスモス。小さな気遣いの秋です。

塀のない家、道路と敷地との決壊として使われた植木鉢。

かわいくて小じゃれ。隙間から彼岸花も顔をのぞかせていますヨ。

低い塀から満開のキバナコスモスがあふれています。
一心不乱に蜜を吸っている蝶、花と間違えそうです。
塀が低いのはいい。通行人も花を楽しめます。

道路と敷地とのわずかな隙間に咲いたマリーゴールド。
夏からまだまだ頑張って、元気色を足元一杯に放ちます。
この家の方が、植えたのでしょうか。

こうして歩いていると、玄関先の造りへと興味が移ります。
塀と道路との間に緑を。

塀を全く設けない家もあります。リズミカルに枕木を使っての植栽。
ここまで敷地の間口いっぱいオープンにしてくれると、味わい深い通りになりますね。

花はなく、葉の色合いの違い・重なりが美しい。

昔は、垣根越しの立ち話が街のあちこちで見られましたが、今は、堅い塀で仕切られ、ふれあいが少なくなりました。
家と社会の接点となる玄関や庭ですが、領域を外(社会)から完全に仕切るか、共有するかの違いで、外部との繋がりが大きく異なりますす。昔、学校で、「都市への返還」という難しい御題目で習いましたっけ。敷地の一部を町に開き、行き交う人と共に空間を用いるということですね。
家を造る時、1軒1軒が部分的にでも街に開放された造りにすると、通りが、街が豊かになります。花や木をきっかけに住まい手と道を行き交う人との会話も生まれます。
少し前の写真。
マンションの専用庭のバラです。時々、オープンガーデンに。
手入れをしているご主人にバラ造りを伺ったり。

この季節、バラの美しさに見惚れて、いつもここで、足を止めます。

野や山に足を伸ばさずとも、ご近所を散歩し、家やお店の足元に目を注ぐと、小さな発見に出会います。
住む方の工夫を感じたり、思わぬ人との出会いも生まれます。
気持ちのいい季節、身近な街歩きを楽しんでください。
加部千賀子
by jogikai | 2013-10-02 16:02 | 出かける・帰る | Trackback | Comments(0)