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愛媛県・内子町へ

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先日、愛媛県・松山へ出張の折に、内子を訪ねました。
内子は「伝統的建造物群保存地区」に指定されているまち。
写真で見たり噂には聞いていましたが、想像を超える素晴らしいまちでした。
製蝋業(和ろうそく)で栄え、これによって得られた富が建築に投資されて
質のよい建物が建てられたことが現在までまちなみが残された要因、なのだそうです。
とても静かで観光客もまばら、観光地としてではない人々の暮らしも見える、
本当に奇跡的に残されたまちという感じがします。



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内子のまちの中に中学校がありました。↑↑
まち並みに馴染んだ、とても素敵な校舎(吉田桂二さん設計)です。
部活動に来る生徒さんに何人も出会ったのですが、
みんな、‘知らない人’の私たちに向かって「おはようございます!」と声をかけてくれます。
少し距離が離れていても、見つけると帽子を脱いで挨拶してくれた子もいました。
これには本当に感動してしまいました。
こんな光景を見たことがあるでしょうか?
先生も、まちなかで出会った小さなお子さん連れのお母さんも子供たちも、
あちらから声をかけてくれました。
これはいったいなんなんだろう。この差はいったい。。と茫然とする思いでした。
今まで理想として頭で考えていたまちが、現実にあった。。。
やはりお互いのことや街全体のことを考えて造られたまち、それを
守り続けていこうというという気持ちが、人を育てるのではないかと思いました。
知らない人には近づかない、と教えられることも多い中で、実はこういう習慣の方が
子供たちを守ることにつながるのかもしれないですね。
こういった出来事が、内子のまちが他の観光地化された古いまちと何かが違うと思った
理由の一つかもしれません。フェイクではない本当のまち。。。
「~風」や「~ハウス」バラバラのデザインで好き勝手な方を向いた家、緑もなく
コンクリートで埋められた庭、そういう家々が建ち並ぶ住宅街では、こんな光景を見るのは
難しいことなのかもしれません。。。
このことは、今回の旅の中でもとっても心に残る出来事でした。


                                         平間 千恵子

by jogikai | 2014-05-28 23:00 | まちづくり(地域育て人育て) | Trackback | Comments(0)  

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