非・対面キッチンについて
2016年 10月 21日
昔から建築の設計者は、料理する人を孤独な台所から解放しようと試行錯誤を重ねてきました。その結果採用された対面キッチンは、料理する人が他の家族の様子やテレビを見ながら作業できるキッチンの形です。
しかし、元来あまのじゃくなこともありますが、私は拙宅を設計する際に対面キッチンを採用しませんでした。
・使い勝手のいい対面キッチンにするには通路幅がそれなりに必要です。せまい我が家では他との兼ね合いもあり、通路幅が満足にとれませんでした。
・対面キッチンはガスコンロやシンクが部屋の中程に来ることになりますが、フルオープンにするのは抵抗がありました。しかし壁をつくると、キッチンとダイニングの空間が分けられてしまいます。
というわけで非対面キッチンにしましたが、その感想です。
【デメリット】
・家族の様子を見るのに振り返らなければならず、やはり面倒です。対策として小さな鏡を置きました。

・テレビも見えにくいので、テレビも聴けるラジオを買って聴いています。(デジタルになった現在でもそのような機種があります。)
・そのままだと台所がダイニングから見えてしまいます。そこでカウンターを置きました。
インターネットでサイズオーダーしたテーブルで、両面に通路をとりました。

【メリット】
・対面キッチンのデメリットと考えた通路幅については、カウンターが可動なので、好みの幅に調整して置いています。
というわけで、どんなタイプのキッチンにも一長一短があると思います。
家作りはコストや面積なども含めて生活の場を総合的に計画する作業なので、キッチンだけを特別視しないことも大切だと思います。
「うちのキッチンがもっと〇〇だったら・・・。」と嘆かないで柔軟な発想で改良していけば、少しずつ理想のキッチンに近づいていけるのではないでしょうか。 (戸川理子)
by jogikai | 2016-10-21 17:09 | つくる・食べる | Trackback | Comments(0)