布団とベッド
2021年 05月 15日
東京ガス都市生活研究所の2014年の調査によると1990年代には布団派が優勢だったものの2010年代になるとベッド派がやや優勢になっています。一人暮らしが多い若い年代層はベッド派が多く、また高齢になるとベッドは寝起きが楽なためにベッド派になる場合もあるそうです。
布団派は、敷き布団を干したり洗えたりできる利点がある反面、布団の上げ下ろしが面倒だったりフローリングの床に布団を敷きたくないという悩みがあります。一方ベッド派も、すぐ寝られる、床から高い位置で寝られるという利点の反面、ベッドが場所をとる、敷きっぱなしのベッドが不衛生になる、などのデメリットがあります。さてどちらがよいのでしょう。
自分を振り返ってみると、幼い頃は布団で寝ていたものの、中学生になり引越しを機にベッドになり、その後布団→ベッドと変わり、現在は布団です。どちらも体験した上での自分の理想は、旅館のように誰かが上げ下ろししてくれる畳の上の布団ですが、それはとてもハードルが高いですね。
子供部屋の勉強机横のベッドは、まるで昼寝してくださいと言わんばかりで親としては気をもみますが、さりとて机の横に敷いた布団に寝ると机の足が目線の先にあって気になります。まさにと和洋の高さの違いがでてしまうところです。子供部屋にベッドを置く場合、せめて昼間はベッドの上を片付けて欲しいのですが、それには寝具収納が必要になります。
夏と冬で寝具を変えたり、少し寒いからもう一枚掛けようといったこともあるので寝具収納は意外に大事です。洋服のためのクローゼットで手一杯と思っても頑張って確保しておくとよいでしょう。
眠りのスペースが日本の気候や風土にあうようにこれからもよりよく変わっていってほしいと思います。
文・写真:戸川理子 一級建築士 パイ設計室
by jogikai | 2021-05-15 08:00 | 寝る・起きる | Trackback | Comments(0)