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可変性をデザインする

大きなホールやホテルのロビーに、大理石の広いカウンターがあって、大きな造花を飾っているのをよく見かけます。

少し篭った位置にあるので、昔は公衆電話が置いてあったところなのだろう、と推察します。

電話は各個人が持ち歩くようになり、公衆電話は街でほとんど見かけなくなりました。

特にここ数年はコロナの影響、地球温暖化、急激な建築資材の物価上昇、などなど社会の目覚ましい変化を感じます。

生活様式が変わることで、住まいの形もずいぶん変わりました。

例えば、メディアはスマホで見るため、テレビが不要という方も。

オンラインショッピングをして購入したものを非対面で受け取れる宅配ボックスを設置。

家で落ち着いて仕事が出来るスペースを求められることも増えました。

住宅設計者は、家族が家と共に歳を重ねて暮らし方や家族構成が変わることもある程度想定して間取りを考えます。

現代はこれに加えて社会の変化も想像して設計することの難しさに直面しています。

しかし変化の目まぐるしい世の中だからこそ、普遍的なものの大切さが浮き彫りになっている側面もあると感じます。

私は住宅設計者として、今こそ「本当に暮らしに大切なこと」とは何なのか、考え直す時に来ていると思うのです。

可変性をデザインする_e0264942_16351765.jpg

「僕のウルトラマンを並べるところが欲しい」

幼稚園児の息子くんからの依頼で手すり壁に作ったニッチ棚。

将来は文庫本を入れられるサイズで作ってあります。これも可変性デザイン!


文・写真: 松山千晶 一級建築士事務所 ゆくり設計室
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※『女性建築技術者の会(通称:女技会)』とは、建築に関連する様々な仕事を持つ女性が主体的に運営する任意団体です。
 女技会のホームページは→コチラ


by jogikai | 2022-08-01 08:00 | 住宅設計 | Trackback | Comments(0)  

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