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屋根付きデッキで庭が身近に

造形作家夫妻の工房兼住居。
田んぼが広がる長閑な環境に建っています。
20
年を経て事務スペースが手狭になり、庭に張り出す形でオフィスを増築しました。
併せて、二人それぞれのオフィスから直接出られる位置に広めのデッキをつくり、土間床も延長して全体に屋根を架けました。
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外部ではあるけれど、靴を履かずに出入りできたり、雨に濡れなかったり、室内のようにくつろげたり。建築の分野ではこのようなスペースを「中間領域」と呼び、中と外をつなぐ、或いは緩衝帯となる、などの役割を持ちます。

新型コロナの影響で、以前以上に自宅工房での作業が増えた夫妻。

休憩やランチを2階の住居部分に戻ることなく、デッキで取ることが殆どになったそうです。
薪割りやちょっとした屋外作業も、屋根下の土間で具合よく片付けられるように。
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少しくらい寒くても暑くても。雨の日も夜も。この中間領域で多くの時間を過ごすとのこと。

このスペースができて一番の気付きは、庭や田んぼが身近になり、より親しめるようになったことだそうです。
以前から庭や田んぼ存在していてそれなりに楽しんではいたけれど、そこに自分たちが身を置く場所ができたことで、見えるものが変わったと。
雑木が植わる自然体の庭や、その先の田んぼの風景を日々眺め、植物の成長を見て、訪れる鳥の姿を捉え、季節の移ろいを感じる。そんな暮らしを送るようになったと話されました。
屋根付きデッキで庭が身近に_e0264942_00235482.jpg

写真撮影者:渡辺慎一 執筆者:勝見紀子
株式会社アトリエ・ヌック建築事務所

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※『女性建築技術者の会(通称:女技会)』とは、
建築に関連する様々な仕事を持つ女性が主体的に運営する任意団体です。
 女技会のホームページは→コチラ


by jogikai | 2023-01-01 00:01 | 住宅設計 | Trackback | Comments(0)  

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