建具で間仕切り
2023年 06月 15日
隣り合う部屋を一体につなげて使ったり、大きな空間を区切って使えると、利便性が高く、暮らしに色どりも生まれます。
建具を用いて間仕切りした事例をご紹介します。
写真奥が食堂、手前がリビングの間取り。
夫婦二人住まいで日中は開放的に暮らしていますが、夜は食事が済めば間仕切りを閉めて、リビングで過ごすことが多いそうです。妻の友人たちが訪れる際は建具を閉じて、リビングの夫に気兼ねなく食堂でおしゃべりでき、具合がよいとのこと。
間仕切りは、障子紙風シートを貼った格子の2連折れ戸で、解放時は脇の壁に収納されます。
写真1)建具を開けたところ
写真2)建具を閉めたところ
リビングと隣り合う小上がりの畳の間。
家族皆が在宅の時は、リビングのソファでテレビを見る人、堀炬燵でパソコン作業をする人、食卓と小上がりに腰かけて話す二人、そんな過ごし方が多いそうですがそれはたまにとのこと。普段は誰かがひとりでいることが多いとのことで、そんな時は間仕切りを閉めてコンパクトに過ごしています。
建具は広幅の障子が2枚で、押入の方向に引き込まれます。
コンパクトな住まいで、畳敷きの居間と板張りの食堂が隣り合っています。
畳敷きは、小さな子供が遊ぶにも安全で、ストレッチなど体操をするのにも向き、布団を敷けば寝室にもなるという、融通の利く空間です。
普段はキッチンからも目が届くよう開け放して生活されています。遠方の両親が宿泊する際や、来客を迎え食堂やキッチンのプライベート空間を隠したいときに、間仕切りの戸襖が活躍します。
戸襖はコーナーに配してあり、玄関から直接畳の間に入れる間取りとしています。
リフォームで、寝室と書斎の間の壁を取り払い、部屋をつなげた事例です。細かめの縦格子の建具は、緩く視線を遮るだけで、音や匂いや温度環境を分ける性能を持ちません。ただ、夫婦で隣り合う空間にいながら気配を感じていられること、繊細な格子の佇まいをインテリアデザインとして楽しみたいということで、このようなスタイルを採用しました。
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by jogikai | 2023-06-15 23:19 | 住宅設計 | Trackback | Comments(0)