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子どもたちが活発に 

国産材で建てた開放的な家

「森や神社の参道にある木々の中を歩くのが好き。

抱えられないほど大きな木のそばに立つと、とても癒やされるんです。」

そうおっしゃったのはNさん。妻と三人の息子さんと暮らす三十代の男性です。
 「日本の木で家を建てたい」と住宅展示場に足を運んだそうですが、夫妻が思い描いていた骨太の木の家は見当たらずじまい。そんなとき、私が手がけた国産木材と自然素材の家を雑誌で見て、連絡をくださいました。


 間取りなどの打ち合わせを進めるかたわら、地元で伐採、製材された大きな材木が芳香を放つ製材所へお連れしました。太さが四十センチほどもあるアカマツに触れながら、「これが私たちの家のはりになるのですね!」と満足げなご家族でした。


 上と下の息子さんは小児ぜんそくでアレルギー体質です。天然木に対してもアレルギーを起こす人がまれにいるとお話しし、しばらくそばに置いて試してほしいと、使用予定のヒノキ、スギ、サワラ、アカマツの端材を持ち帰ってもらいました。


 住む人に安らぎを与えてくれる木ですが、良い面ばかりでもありません。自然のむく材は一本一本が少しずつ違います。構造材では節もあれば多少の割れやねじれがあること、板材でも反りや収縮があることをお話ししました。Nさんからは「うわべのきれいさよりも、本物だということの方が僕には大事です」との答えが返ってきました。


 柱やはりを壁や天井の中に隠さずに見せ、昔ながらのしっくいの壁と引き戸を多用した開放的な家が出来上がりました。
 床は三・八センチの厚いサワラ板張り。柔らかい材で、普通に暮らせば必ずつく傷やへこみを夫人はとても気にしていました。が、しばらくして訪ねると、「日に焼けて、あめ色になってきたこともあり、全然気にならなくなりました。柔らかいので、家事をしていても疲れない。何より、素足で歩いて、とても気持ちがいいんですよ」とうれしそうです。


 そして「子どもが転んでもけがをしない。この家に越してから、息子たちは活発になりました。ぜんそくもアレルギーも今のところ出ていないんですよ」。
一番気になっていた点も大丈夫のようでした。

子どもたちが活発に _e0264942_10081456.jpg

    ■イラスト:勝見紀子 西岡麻里子

今、執筆を振り返って・・・

 仕事係担当ということで、まとめ役をやりながらの執筆でした。打合せや連絡は執筆者募集からすべてメールで、今フォルダをのぞくと300通以上を皆さんと交わしたことがわかりました。やり取りをしながら、編集者の三好さんの妥協しない仕事の進め方と、西岡さんのプロのイラストレーターとしてのこだわりに触れ、大いに刺激を受けたことは役得でした。

自身の執筆においては、木の住まいづくりに関し、日本の山を元気にする話や、受け継がれた職人の手仕事のことなど、書きたいことは他にもありましたが、今回は「素材としての木と住まい手」に絞り書きました。

(※2007年 共同通信社からの依頼を受け、地方紙に連載された記事です。)

                            一級建築士・勝見紀子


# by jogikai | 2021-02-25 10:00 | 建て主の言葉はアイデアのもと | Trackback | Comments(0)  

開放的なキッチン

「楽しく家事」を実現

「僕は水にはうるさくて、山のわき水をくんできて飲んでいる。妻は無農薬の果物で果実酒を作るのが好きです」
東京に住む五十代のご夫婦が私の設計事務所を訪ねて来ました。

夫は水質調査や、自然生態系を模した池(ビオトープ)づくりなど、都会に自然をよみがえらせる事業を営んでいます。
自宅として設計を依頼されたのは「風が通る自然素材の家」
妻は「今のキッチンは壁に向かって作業するので、つまらないんです。
楽しく家事ができるキッチンが欲しい」とのことです。

打ち合わせを重ね、キッチンは回遊型の対面式にし、家の中心に据えることにしました。
その周りにダイニング、吹き抜け、食品庫、洗面所などを配し、洗濯機や掃除道具用の物入れもキッチンの作業線上に並べました。これなら家事がはかどります。わき水の入ったポリタンクは重いので、貯蔵する食品庫は車庫から直行できる配置に。棚には水や果物、果実酒をたくさん置けるようにしました。
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■イラスト 加部千賀子、西岡麻里子


この家では、庭にビオトープをつくり、その脇で育てたミョウガやシソを食卓に並べるそうです。家庭菜園の野菜を使うには、キッチンと庭との位置関係が大切。ダイニングを通ってすぐ庭に出られるようにしました。
キッチンから庭を眺められるので、時の移ろいや季節の変化が、単調になりがちな家事に刺激を与えてくれます。

対面キッチンは話しながら炊事ができるため、子育て中の主婦に人気ですが、話題が少なくなりつつある熟年層にもおすすめです。互いの様子がわかり、話のきっかけになります。
キッチン前の吹き抜けは、声や気配だけでなく、料理のにおいの通り道。入居後、それまで一切台所に立たなかった夫が、「手伝おうか」と二階から下りてくるようになったそうです。

キッチンのオープン化は思わぬ効果を発揮しています。
実際、開放的なキッチンは、家事を仕切る人を生き生きと元気にします。家族は自然とその人の周りに集まり、家族の元気につながります。 

(※2007年 共同通信社からの依頼を受け、地方紙に連載された記事です。)

加部千賀子・一級建築士


# by jogikai | 2021-02-10 08:53 | 建て主の言葉はアイデアのもと | Trackback | Comments(0)  

レンズの向こうから

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今週から、2月になりますね。
仕事以外は、どこへも出かけて居ませんが、ゆったりと泳ぐ金魚に癒されて居ます。
一昨年末にお迎えして、一年が経ち、あっという間に大きくなりました。
意外にも、金魚を可愛がって育てて居る方も多くて、繋がりが出来ています。
レンズの向こうから_e0264942_21450009.jpeg
スマートフォンに取付出来るレンズを購入し、試し撮りをして居ますが、出目金は珍しいモノ好きで、レンズの向こうから覗き込みますから、こんな表情。
緊急事態に入り、仕事以外は、外出する事が無くなりました。

インターネットでも、ペットを通して、交流が出来る時代。
外での接触が減ったぶんだけ、施主さんやペットを通しての繋がっている方々との時間が増えたと思います。
何度かお打ち合わせしていただいている施主さんや、元施主さんとのオンラインは、使用してみて、時間が過ぎるほど、楽しいものです。

最近では、ペットと暮らすための古民家リノベーションについての記事を書かせていただきました。専門誌に掲載されて居ます。
コロナ渦で、ペットと暮らす方も、増えたのではないのでしょうか。

アトリエきらら一級建築士事務所 小林輝子

# by jogikai | 2021-01-29 01:13 | 育てる(ひと・動物・植物) | Trackback | Comments(0)