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リビングの片隅に

私は自営業で、我が家の自宅の庭先に建つ小屋(設計事務所)までは徒歩 20 歩くらいで、ほぼ ほぼ自宅で仕事をしているのと変わらないのですが、やはり冷暖房のことを考えたり、雨が降った ら行くのが面倒。。自宅に息子(当時4歳)がいると残しておけない、等の理由により、ついつい自 宅のリビングで仕事をしがちでした。

今は、昔と違って図面を描くのもドラフターではなくノートパソコンひとつででき、ネット上 のオンラインカタログで調べられるいい時代です。要は、ノートパソコンが置けるスペースさえあ れば、どこでも仕事ができるのです。

そこで、2020 年の1月頃に(その時はコロナとは関係なく)リビングの一角、もともとあっ た飾り棚と同じ高さ(FL+700)に幅 60cm x 奥行 60cm のデスクを造り、デスク上部及び、下 部には A4 サイズの資料が入れられる収納スペースを完備。そして、デスク上を有効に使えるよう、 ライトは壁付けにしました。
リビングの片隅に_e0264942_21072096.jpeg
このスペースのおかげで、夕食後にメールチェックができたり、入浴後のパジャマ状態でも仕 事ができるようになり、隙間時間を有効に使えるようになりました!

リビングに1m²ほどのスペースさえあれば、快適なパソコンスペースが作れるということに、 驚きを感じ、リモートワークのみなさんにおすすめしたいと思いました。
文・写真: 赤木香菜子 一級建築士

# by jogikai | 2021-05-01 07:00 | リフォーム | Trackback | Comments(0)  

中庭のある家

夫婦と子供二人、夫の両親の6人家族の住宅です。

「浴室の壁天井を板張りにしたい」施主の第一希望でした。そうなると、換気をしないとメンテナンスが大変。そんなわけで、窓を開けたまま外出できるよう、防犯も考慮して中庭を設けることになりました。


中庭を中心に、玄関からLDKLDKから浴室・脱衣・洗面室、洗面室から階段ホールを通って両親の部屋、そして両親の部屋からまた玄関・・・と、ぐるりと一周できるプランとなっています。全ての生活スペースが中庭に面しているため、明るく開放的になり、動線上も無駄がなく、生活しやすい間取りとなりました。


中庭のウッドデッキとリビングの床を同じレベルにし、全開口サッシとしたことで、一体的に利用できます。LDと両親の部屋は向かい合っていながら、中庭を介することでほどよい距離感を保ち、またウッドデッキが双方の第二のリビングともなり、三世代のコミュニケーションが生まれます。


 光があふれ、気持ちのよい風が吹き抜け、自然とともに暮らす、すてきな住まいとなりました。


中庭のある家_e0264942_17425004.jpg
文・写真:赤木 裕子 一級建築士

     赤木Y&K設計室


# by jogikai | 2021-04-15 08:00 | 住宅設計 | Trackback | Comments(0)  

念願のキッチン

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築 46 年の木造 2 階建ての我が家は、父が設計した住まい。
建築学科を卒業し、ゼネコンで現場監督をしていた父の夢は「愛する妻と可愛い子供達と幸せに楽しく暮らせる家をつくること。」その言葉通り、父が亡くなった後も、どこの家にお邪魔してもやはり、母にとっては、この家が一番居心地が良いと言います。

私が住宅の設計にたずさわるようになってから、20 年になります。
「家というのは暮らしの器であり、住み始めてからが本当の住まいづくり。家族の歴史を積み重ねていく中で、住まいは暮らす人の心を癒し、生きる喜びを見出すもの」だと思えるようになりました。
子育てなどで忙しい時期を母は、独立型のキッチンで家事をこなしてきました。
当時は、そのスタイルが料理に集中できて、使い勝手が良かったと言っています。新築当初は独立型で L 字型のキッチン、築 15 年で 3 人娘の成長で、食器も増えて、収納スペースを確保するために I 型のキッチンにリフォーム。
築 35 年で、子供達も独立して夫婦で楽しむ時間を持つことができました。
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暮らしにゆとりができた母は、家族との会話を楽しみながら家事をしたいということから独立型キッチンを対面型のキッチンにしたいという希望を持っていましたが、老後に備えて断熱工事などのリフォームを先にしなければならず、なかなか希望が叶いませんでした。
そして、築 42 年目で私が母の希望を聞きながら、キッチンリフォームの設計を行いました。
現 在 、 キ ッ チ ン に 立 ち な が ら ダイニングや隣接するリ ビ ン グ の 様 子 が わ か る 母 。
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庭で茶花や山野草を育てているのを、ダイニングに生けることも、母の楽しみになりました。
後期高齢者である母にとっては、ここが終の棲家となりますように。
アトリエきらら一級建築士事務所 小林 輝子

# by jogikai | 2021-04-01 08:00 | リフォーム | Trackback | Comments(0)